薬膳

つらい PMS をスープで軽くする!

月経がはじまる一週間前ごろから、イライラしたり、甘いものが無性に食べたくなったり、にきびや乳房の張りなどの深い症状が表れるのに、月経がはじまった途端、そうした症状がスッと消える、これが PMS(月経前症候群)です。

ストレスが多く、睡眠不足になりがちな現代女性の多くは PMS に悩んでいます。つらい症状は、自律神経の働きを司る臓器である”肝”の”血”が不足していることが原因です。

中医学では、人体は「肝、心、脾、肺、腎」の五臓が司り、これらが互いにバランスをとることによって健康を保つと考えられています。なかでも”肝”は、情緒を安定させる働きを持つため、ストレスによって影響を受けやすく、さらに”肝”は全身に栄養を送る血の貯庫、といわれるくらい、女性にとっては大切な臓器なのです!

PMS は毎月避けられないもの、とあきらめないでください!PMS を放置すると、月経痛も悪化するし、更年期には更年期障害も強く出やすくなります。不妊や産後うつにもつながるため、早めに対策して治したいところです。

一括りに PMS と言っても、実は症状によって、「肝気うっ結」、「肝脾不和」、「肝腎陰虚」の三つに分類されます。

中医学では、月経中には自分の体質に合わせた温かいスープを飲むことが薦められていて、体質ごとに不足している栄養素を補って肝血を養えば、PMS 症状だけでなく月経痛も和らぎます。

 

【イライラして怒りっぽくなる肝気うっ結タイプ】

「肝血」の不足から気も血も滞り、その結果、イライラ、乳房の張り、めまいなどの症状が表面に出てくるタイプ。

ストレスや睡眠不足、疲労によって肝血は消耗するため、日ごろからストレスをため込まず休養をしっかりとることを心がけてください。

お薦めスープは、鶏とキノコ、セロリ、ナツメのスープ

「血」が不足して元気を失ったときのお薦めは、体を温めて血を補う「鶏肉」をメーンにしたスープ。手羽先など骨付きのものにすると潤い効果も高まります。ナツメにも血を補う効果が高く、キノコ、ネギやセロリなどで気血の巡りをよくしてくださいね。

 

【胃や腸に不快症状が出る肝脾不和タイプ】

肝の血が不足したときに、消化器を司る脾に症状が表れやすいタイプ。

胃のむかつきや食欲低下、腹痛や下痢が起こります。甘いものが無性に食べたくなるのもこのタイプの特徴で、冷たいものは避け、暴飲暴食を慎んでください。

お薦めスープは、豚肉と長いものスープ

消化器が調子を崩しがちなこのタイプにお薦めは、「脾」をいたわる効果が高い、豚肉です。体にエネルギーを補い、疲れやすさも改善する長いもと組み合わせると効果が高まります。

 

【肌荒れ、だるさが強くなる肝腎陰虚タイプ】

ほてりや、肌のかさつき、にきびなどが表れやすいのがこのタイプ。

月経前になると、足腰がだるくなったり、動くのがおっくうになりがちです。ホルモンを司る「腎」も消耗した状態なので、腎の元気を回復するためにも、睡眠不足を避けてください。

お薦めスープは、魚介、クコの実、黒豆のスープ

「肝」にとって重要な「血」を養う食材であるのが、クコの実。またホルモンバランスと関係が深い「腎」の力をつけるには、エビやアサリなどの魚介類、黒豆、ヒジキ、黒ゴマなどの黒い食材を意識してとってください。

食養生以外にも、基本の養生法としては、

・ストレスを発散する
・夜更かしをしない
・温かいものをとる

ことが大事です。

また漢方薬では、

PMS 対策の基本は、「肝血」を補うこと ⇒ イスクラ婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)B
肝腎陰虚タイプには、イスクラ瀉火補腎丸
肝気うっ結タイプには、イスクラ逍遥丸
肝脾不和タイプには、イスクラ補中丸T

がそれぞれお薦めです。

PMS にお悩みの方は、是非、中田全快薬局にご相談、お問い合わせください。

スポーツの秋にお勧めの食材とは

暑い夏から、やっと涼しくなって、またランニングをはじめた方も多いのではないでしょうか。

スポーツの秋に、体(筋肉や骨)に栄養を与えるお勧めの食材をご紹介します!

1. 濃い色の葉物野菜(ほうれん草、ブロッコリーなど)
2. 魚、赤身の肉、レバー
3. 豆製品(豆腐、味噌汁など)
4. 種子類(チアシード、キヌア、かぼちゃの種など)
5. ミックスナッツ
6. 全粒粉、玄米
7. ハーブティー
8. 70%以上の高カカオポリフェノールチョコレート
9. プロバイオティクス・ヨーグルト

食べる順番も大事で、野菜、たんぱく質(肉、豆、乳製品)、糖質(炭水化物)の順番に召し上がって下さい。血糖値スパイクを抑えて、膵臓や肝臓にも好影響を与えます。

上記の食べ物は、実はダイエットにも良いものばかりです。

摂り過ぎたり、偏りのないように、バランスを考えて日々の食事にお取り入れ下さい。
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秋の漢方と養生

まだ少し夏の名残を感じつつも、確実に秋が近づこうとしています。

秋になると、風は涼しく、葉が枯れ落ちはじめますが、人のからだも季節の変わり目に体調を崩しがちになります。

秋にあらわれやすい症状として、

1. 乾燥による肺の弱りから来る空咳や喉の渇き
2. 同じく乾燥による皮膚や粘膜のトラブル
3. 髪の毛が細く抜けやすくなる
4. 便秘やコロコロした便が出る

などがあります。

肺の弱りにお勧めの養生食材として、

長いも、自然薯、大和芋、レンコン、大根、しめじなどの野菜・きのこ類、梨、みかん、びわなどの果物、ユリ根、銀杏、くるみなど(白いもの)

が良いとされています。

生薬としては、麦門冬(ばくもんとう)、貝母(ばいも)、沙参(しゃじん)などが使われます。

また皮膚や粘膜のトラブルに効果が期待できる食材として、

かぼちゃ、桃、ぶどう、マスカット、豆乳、白きくらげ、ユリ根、サージなど

がお勧めです。

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ただ、くれぐれも食べ過ぎ、偏ったものの摂り過ぎは厳禁です!

また生薬としては、当帰(とうき)、阿膠(あきょう)、地黄(じおう)などが使われます。

漢方では、「酸甘化陰(さんかんかいん)」と言って、酸味と甘みを併せて摂れば、”陰”が増えて、粘膜や皮膚に水分・潤いを与えると言われています。

秋の乾燥に打ち勝つために、甘酸っぱい果物を取ってみては如何でしょうか。

元気いっぱい、おもいっきり活動的に、秋を楽しみましょう!

本日、新装開店です!

本日、中田全快薬局が、新装開店致しました!綺麗なお店です、是非ご来店下さい!
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