漢方・中医学

熱中症を克服するために

今年の日本は、梅雨が長く、ここ岩手県でも 8 月に入ってからの梅雨明けとなり、既に 30 度を超える気温で熱中症が心配されます。

外気の暑さばかりではなく、高齢者のご家庭などでは、室内の気温が高くなって、気が付かないうちに熱中症で緊急搬送されるケースもあり、注意が必要です。

熱中症になってしまった人には、体のリンパ節を冷やすことを考えましょう。リンパ節とは、首回りから鎖骨にかけての部分脇の下足の付け根膝の裏側の四か所です。

また漢方、中医学では、熱中症を、熱による急激な体温上昇による「暑熱証」と、大量の汗で水分とエネルギーが消耗される「気陰両虚証」とみます。

暑熱証では、急激な体温上昇により、時に意識障害なども起こります。

このような場合には、熱を冷ますことが重要で、先のリンパ節を冷やすこと以外に、熱冷ましの効果がある食材、例えば、トマト、なす、きゅうり、冬瓜、ゴーヤ、スイカ、緑茶を摂ることがおすすめです。

また漢方のハーブティで、五涼華(ごりょうか)もおすすめです。

体の熱を冷まし、清熱解毒に効果があるもので、予防として、外出する前と帰宅した後に飲んでください。

もう一方の気陰両虚証では、エネルギーが不足した状態なので、気を補う食材、例えば、そら豆、うなぎ、鶏肉、高麗人参、山芋などを摂りましょう。

漢方薬では、益気養陰に効く麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)がおすすめです。

水分ばかりでなく、気(エネルギー)も奪われてしまうため、疲労倦怠感、息切れ、口渇、めまいの症状が出たら、是非ご利用ください。

ご高齢のご家族がいらっしゃる方やご心配されている方に、熱中症への対処アドバイスを致します。是非ご相談ください。

 

レジ袋変更と 4 周年記念プレゼントのお知らせ( 7 月 1 日より🌻)

2020 年 7 月 1 日より、環境保護として従来のものからバイオマス素材 30 % 配合率 のレジ袋へ移行致します。

こちらのレジ袋は、植物由来により、 CO2 総量を変えない素材で、地球温暖化に寄与するためのものです🌍

また、こういった環境問題解決の1つとしてマイバックの持参をお願い致します✨

7 月 1 日より、中田全快薬局では 4 周年記念品✨として

処方せんお持ちいただいた方】、もしくは【漢方薬ご購入の方】、

先着 60 名様にパンダマーク入りエコバックをプレゼント致します🎁
(ブルーとブラックの 2 色:各 30 名様となります)

ご希望の方はお気軽にスタッフまでお声掛けください🐼

COVID-19 は「血管」の病気

新型コロナウイルスによる「COVID-19」。

この COVID-19 という病名の日本語訳として、当初「新型肺炎」として、メディアに取り上げられ、その症状(発熱、咳、呼吸困難等)を見ても、疑う余地はありませんでしたが、この一か月ほどの論説では、新型肺炎ではなく、血管系の病気であるという説明が多くされるようになってきました。

特に重症化を引き起こす肥満や高血圧、糖尿病といった生活習慣病そのものが血管の損傷により引き起こされていることから、その持病を抱える人が新型コロナウイルスに感染すると、さらに状態が悪化し、重篤化に至るケースが多いことが各国の調査で明らかになり、これがサイトカインストームを引き起こし全身の多臓器不全へとつながることが分かってきました。

日本医事新報社の緊急寄稿「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する漢方の役割(渡辺賢治ほか)」の元となるレポートでは、中国での中医薬の適用(漢方治療)の全容が明らかになっており、重症化を防ぐという観点において、生活習慣病の持病を持つ感染者への対応に、血液の流れを改善する中医薬が使用されていたことが指摘されています。

日本の漢方薬として、それに該当するのが「冠元顆粒(かんげんかりゅう)」です。

冠元顆粒は、もともと生活習慣病の肥満、高血圧、糖尿病、脳梗塞、などの血管系の症状を改善することが、多くの研究論文で指摘されてきましたが、まさに新型コロナウイルスの重篤化を予防する事につながっています。

岩手県では、いまだに感染者ゼロが続いていますが、第二波の到来も予測されている中、生活習慣病を持つ方々は、今一層の感染予防をお願いするとともに、今の内に持病の改善をお願いします。

免疫力を高める、重篤化を防ぐという観点において、上記のような中医薬(漢方薬)による知見について、是非ご相談ください。

新型コロナウイルスと中高年の方々の不安

我が岩手県、凄いことになっています。

未だに新型コロナウイルスの感染者「ゼロ」!

でも、日本に限らず全世界の中高年の方々、特に 50 歳代以上の方の死亡率が急に高くなっているデータがあり、県内にも不安な日々を過ごされている方が多くいると思います。

一方、いち早く、終息を迎えた中国と韓国。この二つの国の医療事情は、どうだったのかと思いますが、実際、中国では、日本の医療とは、ある意味全く違う状況で対応されていました。

もちろん重症化の人に対しては、西洋医学としての ICU で人工呼吸器や ECMO などの装置が使われたり、アビガンなどの特殊な薬剤も使われていましたが、一方で日本には無い、中医薬と西洋薬を併用するやり方が取られて成果が上がった報告が多くあります。

これらの情報は、「今の」我々日本にとっては、非常に重要です。

実際、風邪で発熱したり、咳や呼吸の苦しさ、味覚臭覚異常などがある人が、例えば、発熱が 37.5 ℃には達していない微熱が続くとか、咳だけがあって、熱がないなどの症状の方々から、多く相談を受けることがあります。そんな方々は、保健所や医師からは、「様子をみましょう」ということで自宅待機を促され、急変したりしたらどうしようなど、より不安が高まる結果を招いているのかもしれません。

実際に中国での中医薬の使われ方を見ると、それぞれの症状(発熱、咳・痰、免疫力強化など)に応じた、日本の漢方で使われている生薬と同様なものを西洋医学との併用で適応されていました。

上記の様な症状の方々にとって、コロナウイルスと風邪との見極めは、感染症医療のプロでも、とても難しく「様子をみましょう」ということになりますが、私たち漢方の薬剤師は、これらのことを踏まえて、漢方としてのアドバイスが出来るかもしれないと考えています。

もし悪寒のある発熱で胃腸に問題がないなら、悪寒がない発熱ならば、咳や痰の出方では、というように、症状に適した処方をアドバイスするということです。また漢方による免疫力強化のノウハウもあります。このような「COVID-19 未病」の段階で「重症化を防ぐ」ことに焦点を当て、上記の中国での対処を鑑みた上で、症状への対応を行います。

特に中高年の方々には、日々自宅待機によってストレスが高まっていて免疫力に自信がない、あるいはちょっとした微熱や咳があり心配だとおっしゃる方は、先ずは、お電話でご相談下さい。

COVID-19 が陽性となった方々には、医師の治療が必要ですが、それ以前に、重症化を未然に防ぐ、未病先防、予防医学としての中医薬(漢方)が出来ることがあります。

自粛ストレス改善には「セロリ」を!

日本中が、新型コロナウイルスへの対応で異様な状況になっています。

その中で、我が岩手県は、今までの処、感染者ゼロを継続していて、ある意味奇跡的かもしれません。

ただこの緊張感を持続することも大事で、三密を避けること、マスク着用や外出を極力避けるなどの感染防止対策は引き続きお願い致します。

そんなストレス過多な状況で、皆さまも何かと体調を崩しがちの声を多く聞くようになってきました。

このブログでも、晴れた日、太陽を浴びることでビタミン D が生成され、免疫力アップにつながるというお話をさせて頂きましたが、メンタルな不調も克服したいものです。

春という季節は、コロナ禍でなくても、心身ともに女性の体調を崩しがちですが、漢方的には「肝」が影響していると考えます。つまりストレスに最も影響を受ける臓器であり、「肝」のトラブルにつながります。

そこでお薦めな薬膳が、「肝」の機能を回復させる食材、セロリです!

セロリには、もともと体の余分な熱を冷ます効果があり、あの独特の香りに神経を鎮める働きがあり、イライラの解消や頭痛にも効果が期待できます。またカリウムが豊富で、むくみ防止効果もあります。

実は、セロリの茎よりも「葉」の方に、香り成分や栄養分が多く含まれているので、捨てないで、調理しましょう。

スープや煮込みは定番ですが、あえもの、炒めもの、焼肉の菜味やパスタの具としてもお使い頂けます。

自粛で家にいることが多い家族のイライラ解消に、セロリの料理を是非!

免疫力強化のためのビタミン D とは

先月末、東北地方ではじめて、仙台市で、新型コロナウイルスによる陽性患者が出ました。

このブログでも、「マスク、手洗い、免疫力」が重要として、また漢方の、体を害する外的要因、例えば、ウイルスや細菌、花粉や化学物質などから、体を守る「衛気(えき)」のお話(2020/1/30)を致しました。

一方、NHKの人気番組「チコちゃんに叱られる」では、昨年 11/15 に放送された中で、インフルエンザが冬に流行する理由は、太陽光を浴びる時間が少なくなりビタミン D が不足し、免疫力が下がるためという解説があり、なるほどと思ったものです。

ヒトは、日光を浴びる事によって、体内でビタミン D が生成され、ウイルスの増殖をおさえることが出来るのですが、確かに冬場は、部屋に閉じ篭りがちで、日光に当たる機会が少なくなって、免疫力がダウンしているのでないでしょうか。

新型コロナウイルスに、直接ビタミン D の効果があるという医学的、科学的な論文がある訳ではありませんが、少なくとも免疫力をアップするためには、重要な栄養素であることに間違いはないようです。

そこで、ビタミン D を上手に体内に摂り入れるためには、

1. 日光浴

1 日 20 分程度、日光に当たりましょう。ウォーキングで手のひらを太陽に向けてみてください。

2. ビタミン D を含む食材

・メカジキ、しらす干し、サーモン、ツナ
・まいたけ、干ししいたけ
・牛のレバー、あんこう(肝)

新型コロナウイルス対策で、外出を避けたり、学校が休みになったり、在宅勤務をすることで、家の中に閉じこもりがちな方々も多いと思います。

天気の良い日は、近くの公園まで、20 分程度の散歩をして、ビタミン D を増やし、下がっている免疫力を回復させましょう!

新型コロナウイルスへの対処方法とは

中国武漢市で発生した新型コロナウイルス。日本にも感染者が入り、日本の医療関係者も緊張感が漂う事態になっています。

以前中国や中東で脅威だった SARS や MERS と同系統のコロナウイルスで、肺炎を引き起こす感染症です。

現在、WHO(世界保健機構)などにより調査が行われていますが、ポイントは、やはり「新型」という点です。

つまりヒトからヒトに感染することが分かった今、新型であるということは、誰もが免疫を持っていないことで感染し易く、時に重症化してしまいます。

豚インフルエンザとして、2009 年に新型インフルエンザが世界的に蔓延しましたが、日本は、極端に被害が少なく、衛生環境や保険医療制度、タミフルに効果があったという向きもありますが、これが鳥インフルエンザとして再度新型インフルエンザが発生すると、とんでもない状況が想定されています。

【新型インフルエンザ等の被害想定】

・感染率 25 %(罹患者 2,500 万人/全国)
・致死率 2 %(死亡者 64 万人/全国)

今回の新型コロナウイルスも、同様になる危険性もありますが、中国の春節での大移動で、感染者が急増することが感染拡大につながると危惧されています。日本にも、同時期に中国人観光客が大勢押しよせるため、日本人への感染拡大も大いに懸念されるところです。

ここ岩手にも、いつ感染が広がるかが分からない中、敵(新型コロナウイルス)を知り、対策を立てておくことは重要です。

この新型コロナウイルスの感染経路としては、飛沫感染と接触感染だろうと考えられています。

先ず飛沫感染を防ぐには、空気の流れの少ない部屋なら、対人距離が 2 m 程度離れていることで、飛沫からの感染を防ぐことが出来ますが、電車の中や駅、デパートなどの雑踏で空調が機能している場所では、 2 m 以上飛沫が飛ぶことが知られており、マスクによる感染防止は必須です。

ただマスクも、鼻の部分を出したり、鼻の両脇やあごなどに隙間があると、飛沫がマスクを超えて体内に入り込みますので、その付け方にも十分気を配って下さい。性能の高いマスク(N95マスクなど)を付けていても隙間があると効果はありません。

次に接触感染ですが、実は、これによる感染が最も多いだろうと考えられています。感染者がくしゃみなどを手で拭い、その手で触ったものに、ウイルスが付着し、それを他の人が触り、鼻や口に手を触ることで、感染するという流れです。

部活動で、バレーボールやバスケットボールにウイルスが付着し、部員のほとんどが感染した事例もあります。

手洗いやアルコール消毒が重要なのは、この理由からですが、実はマスクは、感染した手を鼻や口を触らせない効果もあるため、接触感染にも効果を発揮します。

特に若い人は、自分の手を鼻口に触ることが多く、通常ウイルスは、手の常在菌などで 5 分程度で死滅するのですが、その短い時間内に、鼻口を触ることで感染してしまうケースが多いようです。

感染しないための心構えとして、

1. 感染源に近づかない(人込みの多い場所や観光客が多く集まるスポットに行かない)
2. マスクや手洗い、手指消毒などで感染を広げない
3. 免疫力を向上させる(栄養、睡眠、休息、口腔ケア)

特に日ごろ食生活や運動などを含め、免疫力を強く保つことは、感染しないために重要です。

現代人は、仕事や人間関係などのストレスが多いと言われていますが、これは免疫力低下をもたらす大きな要因とも言われ、冷たいもの、タバコ、偏食、睡眠不足なども同様に免疫力を低下させます。

一方、中医学では、外からの邪気を防ぐ「玉屏風散(ぎょくへいふうさん)」という処方があり、免疫機能を回復させる効果が認められており、衛益顆粒(えいえきかりゅう)が、それに相応します。

マスク、手洗い、免疫力!

新型コロナウイルスに掛かりにくい生活習慣で、健康を維持しましょう!

煎じ薬(せんじぐすり)をご提供しています!

中田全快薬局では、煎じ薬をご提供しています!

煎じ薬は、お客様の症状を体質や体調に合わせて調整するオーダーメイドの漢方薬として、お客様のご家庭でも簡単に煎じて煮出すことで、薬効の一部として認められている、匂いや苦み、渋み、温かみなどの感覚を合わせて服用して頂くことで効能が高まるといわれています。

特に瘀血(おけつ、血がどろどろの状態)症状の改善、冷えや血行不良による生理痛などに良い効果があり、また冬期には、冷えによる痛みやしびれ、しもやけにも効果的です。

詳しくは、ホームページの煎じ薬ページまで。

初夏のお肌トラブル対処法!

長いゴールデンウィークも終わり、春から夏に向けて紫外線がきつくなったり、気温も一気に上昇する季節です。

当然ながら、女性のお肌トラブルが出易くなるのも、この季節。

今までは大丈夫だった発疹やジュクジュク症状が出て来る人もちらほら見受けられます。

季節の変わり目は、いつも女性のお肌トラブルが出易くなりますが、多くが気候や環境の変化(外因:がいいん)や、アレルギー症状が原因の体調不良(内因:ないいん)から来ると言われています。

これらのトラブルを避けるためには、中医学/漢方では、消化器系の機能を高めることとされていて、さらに皮膚に停滞する毒素を解毒するために、腎の働きも高めておく必要があります。

ただしその出てくる症状は、人それぞれ異なります。下記のタイプのどれかに近いと感じられたら、それぞれ異なる対処のアドバイスを実践してみてください。

1. からだのあちこちに痒みが出るタイプ

 特徴:からだのあちこちが痒くなり、特に上半身に症状が出易く、症状の変化も早い。
 対処:香の良いもの、辛味のあるものがおすすめです。例えば、スイカズラの花(金銀花)茶、はっか、菊花、しそ、三つ葉、シャンツァイ(香菜)など

2. ジュクジュクした症状のタイプ

 特徴:ジュクジュクした症状が、下半身に出易く、慢性化し易い。食欲も不振気味で、口の中がねばねばする。軟便タイプ。
 対処:からだにたまった余分な水分を出すため、味の薄いもの、利水作用(体の中から余分な水分を排泄)のあるものを中心に、甘いものは避けてください。例えば、ハト麦、ドクダミ、オオバコ、冬瓜、小豆、もやし、緑豆、春雨など

3. 赤みや熱感のあるタイプ

 特徴:皮膚の熱感、赤み、痛み、炎症、ニキビなど化膿しやすく、口が渇き、尿が黄色く、便秘気味。
 対処:からだから余分な熱を取り除くため、苦味のあるもの、体の熱を冷ます働きのある涼性のもの、体の中から余分な水分を排泄する利水作用のあるもので、体の熱を取り除きます。例えば、ごぼう、苦瓜(ゴーヤ)、レタス、すいか、豆腐、緑茶、たんぽぽ茶など

4. 乾燥肌タイプ

 特徴:皮膚の乾燥とかゆみ、口や鼻の乾燥、から咳、便秘気味
 対処:潤いを与える食材、コラーゲンを豊富に含むものをしっかり食べて栄養を摂ります。例えば、ほうれん草、りんご、白きくらげ、なつめ、はちみつ、豚の皮、大根など

このように人それぞれ症状が異なりますが、基本は、外からのトラブル要因を取り除くことです。

皮膚を清潔に保ったり、家の中もホコリが溜まらないよう、こまめに換気や掃除をしましょう。

肌を潤す生薬には、当帰(とうき)や高麗人参、紫根(しこん)などの植物エキスやビタミンE、ヒアルロン酸が配合された化粧水やクリームを使って丁寧なスキンケアを心がけてください。

その他、甘いもの、脂っこいもの、コーヒー、アルコール、たばこは控えめに。睡眠を充分に取り、ストレスをためないことも重要です。

具体的な症状でお悩みの場合には、是非中田全快薬局までご相談ください。季節の変化によるお肌トラブルを毎年経験されている方、心配な方に、適切なアドバイスと、必要に応じて、おくすりもご提案致します。

妊活をはじめましょう!

前回のブログでは、春が近づくと、いろいろな病気や症状によって、特に女性の方々にはトラブルが発生することが少なくないというお話しをしました。

例えば、花粉症に伴う鼻炎や結膜炎、自律神経のトラブルによるイライラや下痢、胃痛、不眠などの症状がこれにあたります。

一方、妊活をはじめようとする方々の中で、生活習慣の乱れや食生活、運動不足などで、春のトラブルに似た不調な状態が原因で妊娠に至らず、過去不妊治療も経験されて上手く行かなかった方も少なからずいらっしゃるかもしれません。

春は、ある意味、不調(未病状態)を改善するタイミングとして、妊活を始める方々にも良いタイミングかもしれません。

では「妊娠しやすい」とは、どんな状態、体調なのかということですが、中医学では、「腎(じん)」、「気(き)」、「血(けつ)」を整えることが妊娠しやすいからだを作るとされています。

先ず、「」を元気にするためには、腎の働きを低下させる要因を改善することであり、その原因は、加齢、冷え、睡眠不足、運動不足、偏食、飲酒ですから、滋養強壮効果のある漢方薬で腎の機能を強化することが考えられます。

次に「」を元気にするためには、気の働きを低下させる要因の改善です。気の巡りが悪くなる要因は、ストレス、不安・心配事ですから、先ず気を落ち着かさせ、流れを改善させるために、逍遥丸などのお薬が用いられます。

最後に「」の巡りですが、これに悪影響を与えるのが、偏食や冷え、極端なダイエットが挙げられます。これらを改善するために婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)や参茸補血丸(さんじょうほけつがん)などが適用されます。

 

中医学/漢方では、実は、婦人病や不妊症の対応は得意分野で、西洋医学の理論も含めた「周期療法」という不妊症の治療法が確立されています。

この周期療法は、ご婦人の体温の変化をみながら、お薬の服用も変更し、健康な体を維持した上で妊娠しやすい体調に持って行く方法です。

 

周期調整法では、これらの基本的な考え方を月経期、卵胞期~排卵期、黄体期にそれぞれ変化を付け適用していきます。

例えば、月経期には、気血の巡りを良くするもの卵胞期~排卵期には、血を養い、腎を補うもの、血の巡りを良くするもの黄体期には、血を養うもの、腎の陽気を補うものというように、基礎体温のステージによって、適用する漢方薬を変えながら体調を整えるという考え方です。

もちろん人によって体質が異なるため、画一的に皆さんに同じ方法を取るわけではなく、その方の個々の体調・体質(証)に応じて、適切な対応方法をご提案出来るのが、漢方/中医学の良い処でもあります。

もしこれから妊活をしようと考えておられるカップルの方々、病院では上手く行かなかったと思われる方々、病院にも行っているけども漢方妊活にも興味があるという方は、是非男性もご一緒に、中田全快薬局までご相談ください。男性も含め、妊娠し易いような体調管理や食生活、生活習慣について、適切なアドバイスと、必要に応じて、お薬のご提案を行います。