薬膳

梅雨に備えた胃腸の養生とは

南国では、すでに梅雨に入ったようですが、私たちの盛岡、岩手は、つつじの季節!
暑い日もありますが、概ねいい感じの気温で過ごしやすい季節です。

盛岡の例年の梅雨入りは、6 月中旬頃ですが、今年は少し早いかもしれませんね。

今から、雨の季節に対して、からだの準備をしておきましょう!

実は、湿度の多い季節には、胃腸の問題が起こりやすいと言われています。

胃腸の消化機能が低下することで、食欲不振、だるさ、軟便下痢、むくみなどの症状が現れやすくなるのです。

もちろん胃腸が弱ることで、食中毒や胃腸型の夏風邪に罹ることも多いので、今のうちから胃腸の養生を考えておきます。

もしいつも梅雨の時期には、だるさやむくみが出ると仰る方は、

冬瓜、枝豆、そら豆、インゲン、長芋、オクラ、とうもろこし、蓮の実、ウナギ

を、漢方薬なら、健胃顆粒(けんいかりゅう)、健脾散エキス顆粒(けんぴさんえきすかりゅう)がおすすめです。

また梅雨時分には、胃腸型の風邪を引きやすい方は、

しょうが、しそ、ねぎ、みょうが、梅、どくだみ、山椒、八角、わさび、お酢

と五行草茶(ごぎょうそうちゃ)や板藍茶(ばんらんちゃ)がおすすめです。

これからの季節に胃腸の不安をお抱えの方は、是非、中田全快薬局までご相談ください。

5 月から始める生涯ダイエットとは

盛岡は桜も終盤に差し掛かって、いよいよ春本番ですね!

冬とのギャップで不調になりがちな方は、春の準備(心身ともに活動モードに!)、して頂きたいと思います。

さて今回のテーマは「生涯ダイエット」!

春は、冬の間の停滞モードから、活動モードに移行する季節です。

運動を伴うダイエットには最適なスタートが切れる季節です!

ところで皆さんはダイエットと聞くと、どのように捉えていらっしゃるでしょうか。

テレビコマーシャルで有名な〇〇ザップ。

筋トレと食事管理(基本的には炭水化物/糖質ダイエット)で、トレーナーの管理下、計画的に痩せていくことが科学的な仕組みとして出来上がっているので、費用は高いですが、痩せるという効果だけ見れば、万人に期待できそうです。

この方法は、トレーナーが叱咤激励を含め寄り添って管理してくれる、体脂肪を落とす、基礎代謝をあげる、毛細血管を増やすなどによるダイエット法だと考えれば、実は高い費用を払わずとも、少しの強い!?信念があれば、お家で出来そうだと思いませんか?

ただここで落とし穴があるとすれば、実は、目標達成後(つまり退会後)の、「モチベーション維持と体質維持(体形を含む)」です。

いわゆるリバウンドをしない体質維持は、ある意味、痩せている間よりも、ストイックさが求められそうです。

つまり痩せた後は、食べていいのか?運動しなくていいのか?筋トレしなくてもいいのか?です。

世の中には、食べても食べても太らない人がいる一方、少ししか食べていないのに痩せない人もいます。

リバウンドしないためには、このようなダイエットが達成された後も、維持できる生活を継続することですが、それは何より、食生活や睡眠、ストレス軽減、運動のセットを健康的に「習慣化」することが大事です。つまり無意識に行動していることで精神的にも肉体的にも負担なく維持出来るというわけです。

漢方/中医学では、体質を見た対処方法をお伝えするので、人のそれぞれの体質にあったダイエット法、つまり実施して欲しい習慣に関してのアドバイスを行うことが可能です。

例えば、人間は、特に日本人は、旬の物だけ摂っていれば、健康に健やかに過ごせると言われていますが、現代社会において、それは全く難しい話です。

冷たいもの好き、辛いもの好き、油っぽいもの好き、いろんな趣味趣向の中で、それぞれの体質ごとのアドバイスが出来ます。

特に太りやすい人の生活習慣を伺った上で、

〇 体力・基礎代謝が比較的高い方は、エネルギー摂取過多を注意して頂き、
〇 基礎代謝が低く少し食べただけで太ってしまう方は、冷たいものを避けてもらう、
〇 水分代謝の弱い人は、冷えの改善と運動の機会を増やしてもらう
〇 ストレス過多な方は、メンタルの安定のために瞑想なども実施してもらう

などの体質改善指針と食養生などの具体的なアドバイスをさせて頂きます。

もちろんこれらの体質改善のために、必要に応じ、漢方薬や健康食品などもご提案出来ます。

夏までに、何とか痩せたいという目標よりも、ダイエットを長期的に捉え、生涯健康で全うしたいという目標で体質改善(生涯ダイエット)に取り組みませんか?

私たち中田全快薬局は、そんなあなたのお役に立てると信じています。

是非ご相談下さい。

気血両虚(きけつりょうきょ)の食養生

前回のブログでは、瘀血(おけつ)の症状がある方への食養生の内容をお示し致しました。

今回は、瘀血と並び、日本人女性の大多数が、この症状を持っていると言われている気血両虚(きけつりょうきょ)の食養生のお話しです。気血両虚とは、気虚と血虚を併せ持った体質ということです。

気虚(ききょ)では、気が不足することで、倦怠感や息切れ、風邪を引きやすい、冷え性などが現れます。血虚(けっきょ)では、血が不足することで、めまいや立ちくらみ、肌がかさかさする、白髪や抜き毛が気にあるなどの症状が現れます。血虚は特に婦人病に直結することがあり、生理不順や不妊症にもつながります。

先ず、気虚、血虚とも避けたい食べ物は、冷たい飲み物や食べ物、刺身などの生もの、天ぷらなどの脂っこいもの、チョコレートなどの甘いもの、唐辛子を使った辛い刺激の強いものは、避けてください。

また食養生としてのポイントは、胃腸の消化吸収を高め、胃腸に負担を掛けない食事が基本です。気虚には、火を通したものを、血虚には、甘味、酸味を取り入れ、黒い食材、赤い食材を積極的に摂りましょう。

それぞれお勧めの食材としては、
気虚では、
・山芋類、牛肉、ネギ、豆類(大豆・枝豆など)、栗、うなぎ

血虚では、
・にんじん、黒ごま、地鶏、烏骨鶏、クコの実、牛レバー、いちご

食養生以外の生活習慣では、過労を避け、休息や睡眠を十分に取り、ウォーキングなどの軽い運動がお勧めです。無理なダイエットや朝食抜き、偏食や小食は、血虚につながりますので、ご注意下さい。

またお薦めのお茶は、朝鮮人参茶、紅茶(シナモンやショウガ、ブルーベリーやプルーンを加えます)、杜仲茶、くこ茶などです。

これから秋から冬にかけて寒い日が続きますが、体を温める料理と上記の食材を合せて、気血両虚から抜け出しましょう!

漢方薬では、婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)、衛益顆粒(えいえきかりゅう)、参茸補血丸(さんじょうほけつがん)、逍遙丸(しょうようがん)、麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)などがあります。

もし元気が足りずに体調不調だと感じられたり、血の不足からくる症状が見られたら、是非中田全快薬局にご相談下さい。あなたの不調の原因とタイプによって、適切な食養生やお薬のアドバイスを行います。

瘀血(おけつ)におすすめの食材

寒い日が続いていますが、皆さま体調を崩したりしていませんか?

温かい日と寒い日の寒暖差が大きくなると、特に血管の収縮拡張の調整が難しくなり、普段、血流は正常なのに、秋口になると急に瘀血(血が滞る状態)になるケースが多く見られます。このような方々には、肩こりや腰痛が出てくる、血圧が夏よりも高めになるなどの症状が現れることがあります。

そんなときには、瘀血(おけつ)を疑ってみて下さい。

ご自分でご自分の舌を診て、少し紫がかっていたり、舌の裏に青みが見えたら、瘀血のサインかもしれません。

このような瘀血の状態を改善する食養生には、五つのポイントがあります。

① 美食、過食を避ける事
② 適度な運動を心がける事
③ 血をさらさらにする食材を多く摂る事
④ からだを冷やし過ぎない事
⑤ 料理には、温かいものや辛いものを基本とする事

また避けたい食べ物としては、血行不良の原因となる、

〇 冷たい飲み物や食べ物
〇 肉の脂身などの動物性脂肪、バター、生クリーム
〇 チョコレートなどの甘いもの
〇 味の濃いもの、塩辛いもの

おすすめの食材としては、

にんにく:からだを温め、血行を促進し、疲労回復にも効果
さんま、いわし:気と血を補い、血行を良くし、脂質代謝異常症、動脈硬化の改善
玉ねぎ:からだを温め、血をさらさらにさせ、中性脂肪と血糖値の改善
:血を補い、血行を良くし、美顔美肌、通便改善
黒きくらげ:血を補い、血行促進、通便、動脈硬化の改善
らっきょう:健胃、血行促進、胸痛、不整脈の改善

その他、お薦めのお茶として、
〇 紅花茶、バラ茶、ほうじ茶

秋は、食欲の秋でもありますが、あまり美食に過ぎず、体を温めるものを
基本として血行を促進するものを沢山摂りましょう!

漢方薬としては、冠元顆粒や杞菊地黄丸、頂調顆粒、婦宝当帰膠B などが適応しますが、それぞれお客様の体質や体調によって、処方のアドバイスが異なります。

是非、瘀血かなと感じられましたら、中田全快薬局までご相談下さい。

あなたに合った食養生や漢方薬のご提案を致します。

更年期を穏やかに過ごすポイント

40 歳を過ぎたあたりから女性は、更年期を迎えますが、からだの変化として体内のエストロゲンの分泌量が急減に減少することでホルモンバランスが崩れ、それによる更年期障害に悩まされる方が増えてきます。

最近では、30 歳代前半でも同様の症状が出ることがあるようですが、女性にとっては、つらい症状ではないでしょうか。

前回のブログでは、不調の体質をチェックして頂きましたが、更年期にも以下のようなタイプがあります。

-1. 腎の不調(陽気不足)—————————————-

□ 腰痛がある
□ 疲労・倦怠感がある
□ 腰や手足が冷える
□ 頻尿だ
□ 水太り
□ 舌の色が淡く苔が白い

ここにチェックが付いた人は、「陽気不足」のタイプです。

-2. 腎の不調(潤い不足)—————————————-

□ めまい・耳鳴りがする
□ 急にほてる
□ 寝汗をよくかく
□ 顔面の紅潮
□ 皮膚が乾燥してかゆい
□ 舌の色が赤く、苔が少ない

ここにチェックが付いた人は、「潤い不足」タイプです。

-3. 心の不調—————————————————-

□ 息切れがする
□ 動悸がする
□ 不安感がある
□ 集中できない
□ 不眠が続く
□ 舌の色が淡い

ここにチェックが付いた人は、「心の不調」タイプです。

-4. 肝の不調—————————————————

□ 憂うつ感が続く
□ 怒りっぽくなった
□ 胸や脇腹が張る
□ 片頭痛、関節痛がある
□ 耳鳴りがする
□ 冷えのぼせがある

ここにチェックが付いた人は、「肝の不調」タイプです。

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先ず、腎の不調(1.と 2.)には、腎の養生が大事です。老化と関係の深い腎を養生することで、老化のスピードを緩やかにします。

陽気不足の人は、冷えタイプで、潤い不足の人は、体内の水分が足らないタイプですが、両タイプとも、腎の精が不足していることが原因です。
両方のタイプを併せ持つ、冷えのぼせの症状が出る人もいます。

これらの腎の不調タイプの人は、食養生として、

・山芋、おくら

また足の裏の「湧泉(ゆうせん)」のツボも腎の養生として効果があります。

心の不調の方は、寝る前の過ごし方にポイントがあります。

寝る前には、ゆっくり湯船につかり、からだを温め、寝つきを良くし、睡眠の質も高めます。またストレッチや散歩など軽い運動がストレス軽減に役立ちます。

また血を補う食べ物は、心を安定させます。具体的には、黒豆やクコの実、人参、ほうれん草などが効果的です。

症状が辛い場合には、我慢せず、周囲に話をし、ストレスや不安感を軽減させるよう行動して下さい。ゆったりした気持ちで過ごすことが大切です。

肝の不調タイプの人は、腎の機能低下で肝の機能が低下し、結果的に血が不足することで様々な不調が生じます。

ストレスが溜まると、肝の機能が低下するので、常にリラックスが大事です。

例えば、仕事や家事をしない自分だけの時間を作ります。アロマや香りの良いお茶(菊花茶やジャスミン茶など)を飲みながら、ゆったりした時間を過ごしましょう。

漢方薬でも、腎を補うことで生命力を漲らせ、老化のスピードを遅らせる事を目的とした補腎(ほじん)のお薬もあります。

中田全快薬局では、参馬補腎丸や婦宝当帰膠、杞菊地黄丸など、その更年期のタイプに応じたお薬のアドバイスを行います。

更年期でお悩みの方は、是非ご来店の上、ご相談下さい。

血の不足、血虚(けっきょ)について

暑い日が続くと思うと、大雨になったり、今年は、天気の急変が激しいですね。

このような時には、体調を崩しがちです。熱中症、夏バテ、睡眠障害、食中毒、脳卒中、夏風邪など、夏の代表的な病気には充分にお気を付け下さい。

さて今日は、女性の血にまつわるお話をしたいと思います。

中医学や漢方では、もともと女性の健康は、「血(けつ)」と深い関係があるとされています。もちろん女性は、月経、妊娠、出産、更年期などにより、血が不足しがちです。

血の量が不足する血虚(けっきょ)になると、血色が悪くなったり、爪の色も薄く割れやすくなります。また皮膚や頭皮のつやがなくなり、かかとのひび割れがおこったりします。

また血の不足によって、血流が悪くなり、血行不良(瘀血、おけつ)を引き起こすことでさらに不調の要素を増やすことになります。実際、日本の女性の六割程度は、瘀血と血虚だと言われているほどです。

《血虚(けっきょ)チェック》
以下の当てはまる項目にチェックを入れてみて下さい。

□ 冷え性、手足やお腹が冷える
□ 顔色が悪い
□ 乾燥肌で、小じわが気になる
□ 眠りが浅い
□ 髪につやがなく、枝毛、抜け毛になりやすい
□ 貧血になりやすく、めまいがおこりやすい
□ 生理の量が少なくなり、生理の周期が長くなりやすい
□ 便意はあるが、出にくい
□ 爪が薄くて割れやすい
□ 疲れやすい、立ちくらみがある
□ 血圧が低い
□ 気分が落ち込みやすい

これらの項目に多く当てはまるなら、あなたは、血虚の可能性が大きいと言えます。

このような女性特有の症状を改善するために、中医学や漢方では、当帰(とうき)という生薬を用いてきました。

当帰は、女性の健康な体作りに欠かせない生薬として昔から知られているせり科の植物です。強い芳香があり、紫色を帯びた茎の上に、小さな白い花を咲かせますが、薬用として使用されるのは、地中に30センチほど伸びた根の部分です。

当帰は、血を補い身体を温め、血の巡りをよくすると言われ、中国では昔から「女性の宝」として重宝されてきました。

血虚の方は、レバーや牛の赤味などを積極的に摂り、十分な睡眠も必要です。(血は寝ている間につくられるのです)

血虚かもしれないと思われた方は、是非中田全快薬局までご相談下さい。

あなたの体調、体質、不調の内容に応じて、その女性特有のつらい症状を改善するアドバイスを致します。

梅雨は、そら豆ポタージュで♪

東北地方も梅雨入りし、じめじめした気候で、からだも気分も、じっとり重い感じになりますよね。

実はこの季節、カラダの五臓の内で、湿気に弱いのが「脾(ひ)」なんです。脾とは、胃腸の機能を担う臓腑ですが、湿気による余分な水を体内に溜め込まないようにすることが大事です。

特にむくみやすい人は、食べ物で胃腸をケアしながら、体内除湿として利尿と発汗を促すことを心がけてください!

もちろん、冷たいものの摂り過ぎは要注意です!

梅雨におすすめの食材として、

〇 湿気を取り除く食材:
豆類(枝豆、グリーンピース、そら豆、大豆、さやいんげん、緑豆など)、とうもろこし、かぼちゃ、大麦、ハト麦、昆布

〇 利尿を促す食材:
あさり、しじみ、セリ、セロリ、とうもろこしのひげ、白菜、もやし、レタス、きゅうり、冬瓜、すいか、小豆、緑茶

〇 発汗を促す食材:
しそ、しょうが、ねぎ

そこで胃腸が弱く、むくみやすい人におすすめは、そら豆のポタージュスープです!

スープでうまく水分を取り込み、それを滞らせず出すというのがポイントです。

かぼちゃは、余分な水分を出す働きの他、胃腸を元気にしてくれるので、梅雨には是非お勧めしたいレシピです!

【材料(四人分)】
・冷凍そら豆 … 400g (薄皮付き)
・玉ねぎ(中玉) … 1 個
・サラダ油 … 小さじ 1
・酒 … 大さじ 1
・野菜ブイヨン … 4 カップ
・塩・こしょう … 適宜

【作り方】
① 冷凍そら豆は、熱湯でさっと茹でて薄皮を取る。玉ねぎはみじん切り。

② フライパンに油を熱し、玉ねぎを加え、油がなじんだら塩少々と酒を加えて、ふたをし、約3~4分蒸し炒めにします。

③ 鍋にそら豆と ② を入れて、野菜ブイヨンを半分加え、ハンドミキサー等でなめらかにします。残り半分のブイヨンを加え、中火にかけて塩・コショウで味を調え、器に盛って、お好みでそら豆を飾ります。

是非お試しを、むくみが取れますよ!

血管力をつけて健康長寿に!

血液は、酸素、水分、栄養分を、からだのすみずみまで届ける重要な働きを持っていますが、実は、不調を抱えている人の多くが、血液と血管に問題を持っていると言われています。

血液と血管の能力を総称して、血管力と呼びますが、老化、食事、生活習慣の乱れなどによって、この能力が低下していきます。

ここで漢方・中医学の考え方に、瘀血(おけつ)という言葉がありますが、いわゆる血液がドロドロで、血管にも傷がついているような状態を指します。

この瘀血になっている人の多くが、様々な不調を来すことになり、生活習慣病、糖尿病、心不全、脳梗塞、認知症、老化などに大きく関係していると言われています。

血管力には、瘀血ばかりでなく、血虚(けっきょ、血液が足りていない状態)もあり、特に日本の女性は、この両方によって不調になる人が多いようです。

血管力を高めるためには、活血(かっけつ;血行を促す)と養血(ようけつ:血液を補う)が大事になってきます。

食養生や運動によって改善されますし、必要に応じて、漢方薬が役に立ちます。

最近、肌がくすんだり黒ずんだりしている、運動不足や不規則な生活、ストレスを多く抱えているなど、いわゆる瘀血の状態が気になる方は、是非中田全快薬局までご相談下さい。

その人それぞれの体調や体質によって、食養生(薬膳)や漢方薬を含め、適切なアドバイスをさせて頂きます。

太りやすい体質の方の養生法とは?

長かった冬で、運動不足によってプチ肥満になっていませんか?春になると、皆さん「夏までにダイエットしなきゃ!」と決心する人が多いです!

でもヒトには、それぞれ太りやすいタイプの違いがあります。

漢方/中医学では、太りやすいタイプを三つに分けています。

1. 実証タイプ

もともと体力があるタイプで、基礎代謝もそれなりにある方ですが、自分の身体で燃やせる以上にエネルギーとなるカロリーを摂ってしまっている方です。

食べ過ぎていると自覚のある方と自覚のない方がいます。

食べ過ぎている自覚のある方は、

繊維質の摂り方を工夫して、油ものを控えましょう。味付けも薄味を心がけ、香辛料やお酢を上手く使います。
食事のとり方やバランスに気をつけましょう。繊維質の多い野菜類を、できるだけ多くの種類を加熱して食べるようにして下さい。便秘は大敵です。

食べ過ぎている自覚のない方は、

油が多く含まれているものや、パン、麺類には要注意です。
できるだけ野菜を多くとることが大切です。

食べ過ぎを自覚し、繊維質を多くとりましょう。運動量も増やしましょう!

2. 虚証タイプ

もともと基礎代謝が低く、少し食べ過ぎると摂取したカロリーを燃やしきれないタイプです。

年配の方や、胃腸の弱い方、呼吸器の弱い方に多く、むくみを伴うこともあります。

冷たい飲み物や、食べ物は控えましょう。また体を冷やしすぎないように心がけ、運動をこまめに行いましょう。ヨーグルトなどの消化に時間のかかる食品を毎日とるのも考えモノです。睡眠時間も充分にとりましょう!

3. 水毒タイプ

水分代謝の弱い方です。実証・虚証タイプと重複している方もいます。
冷え性や慢性的な運動不足が原因です。腎臓系が弱い方もいます。
また最近では水分のとり方が自分にあっていない方もよく見かけます。

このタイプは、水分のとり方に要注意です。コップやペットボトルから、一度に流し込むような飲み方は避けましょう。
水分の温度も注意して、体温に近いものか暖かいものをとるようにしましょう。
生水はよくありません。
できるだけ下半身を動かしてあげることも大切です。お茶や紅茶は利尿作用があるのでお勧めです。朝一番と寝る前に温かい飲み物をとることも体質改善に役立ちます。

どのタイプの人も、適度な運動は必要です。ランニングよりも、先ずは 30 分程度のウォーキングで脂肪を燃やして基礎代謝を上げましょう!

からだの不調を癒すお薦めの「花茶」

花茶、ご存知ですか?

中国茶の中でも、彩りの華やかさと花の香で人気の花茶。

余りなじみがないと仰る人もいるかもしれませんが、実はジャスミン茶も花茶の一つです。

花茶には、茶葉に花の香りを吸着させたジャスミン茶のようなタイプと、花そのものが入っている菊花茶のようなタイプに分けられます。

花茶は、1000 年以上も前から中国で広まりましたが、近年では、種類も豊富になって、世界中で好まれているようです。

一見、見た目や香りを楽しむものだけと考えられがちですが、なんだか体調がすぐれないと感じられたり、重い気持ちの時にも、この花茶は、お薦めです!

いくつかの花茶とその効能・効果についてご紹介していきましょう!

1. まいかい花茶(バラ茶)
【症状】イライラ、月経不調、お腹の張り
【効果】バラの一種である「まいかい」の花のつぼみを乾燥させたまいかい花茶(かちゃ)は、バラ茶とも言われ、甘く上品な香りとくせのない味です。
気の巡りを改善し、血液の流れを良くすることで、ストレスを緩和します。ストレスによって引き起こされるお腹の張りや月経の際に起こるイライラや月経痛など女性特有の不調におすすめです。

2. しょうがなつめ茶
【症状】胃腸虚弱、食欲不振、悪寒のする風邪の初期、疲れやすい
【効果】しょうがなつめ茶は、漢方薬や薬膳に欠かせない「なつめ」と日本でも効能が評価されている「しょうが」をブレンドしたものです。
しょうがとなつめは、中国の伝統医学でも重要な組み合わせで、低下した消化機能を高め、気を補うことによって疲れを取ったり、胃腸虚弱、食欲不振などに効果があります。

3. クコ茶
【症状】眼精疲労、疲労、アンチエイジング
【効果】薬膳料理などで有名なクコの実は、カロテノイドの一種であるゼアキサンチンを含み、視覚機能で重要な黄斑をスマホなどのブルーライトなど有害な光線から保護してくれます。また疲労回復の作用や老化を防ぐ効果もあります。

4. 黒茶
【症状】消化機能の低下、代謝機能の低下、便秘
【効果】発酵茶の一つである黒茶は、独特の熟成した香りと味が特徴です。安化(あんか)黒茶という種類のものは、おだやかな花のような香りを持ち、肉食中心の遊牧民に健康をもたらしたと言われており、食生活の乱れた現在にも、その効果が期待されます。消化機能を助け、腸内フローラを調える作用があり、健康維持にも効果があります。

5. 菊花茶
【症状】疲れ目、かすみ目、目の充血、交感神経の高ぶりによる高血圧、急激な温度差や気圧の変化による頭痛やめまい
【効果】白菊のやさしい香りと涼やかな水色。花茶の美しさも楽しめる菊花茶は、炎症を和らげ、血行を改善します。目の疲れや痛み、かすみ目や充血などにも効果がありますが、急激な寒暖差や気圧の変化による頭痛やめまいも解消します。交感神経の高ぶりを鎮め、血圧を下げる働きもあります。